今回は正しい座り姿勢についてお話します。
当院にはさまざまな症状を持った患者さんが来院されます。
首や肩が痛い、腰痛で立つことができない、頭痛で仕事に集中出来ない。
そんな患者さんの姿勢を見ると、ほとんどの方が間違った座り姿勢で身体を悪くしています。
もとろん座り姿勢だけが原因ではありませんが、姿勢を直すだけで驚くほど身体は楽になります。
皆さんも自分の座り姿勢をチェックしてみましょう。
悪い姿勢によって起こる症状
・肩こりや腰痛がひどくなる・腕が上がらない・気分が憂鬱になる
・肩こりによる吐き気、めまい・下腹部がぽっこり出る・肥満体質
よくある3つの悪い姿勢
①猫背
一番多く見られる悪い姿勢です。
特にデスクワークの方はパソコンの画面を見ようとして顔が前に出てしまい、ストレートネックになりやすいです。
首が前に倒れるため、頭を支えようとして首や肩の筋肉が疲労します。
【猫背の姿勢】
【正しい姿勢】
悪い姿勢は肩よりも頭と首が前に出ています。すると、頭の重さを支えようとして首肩に必要以上に力が入ります。
正しい姿勢を見てみましょう。
耳・肩・腰が一直線になっていますね。まっすぐバランスが取れているので、無駄な力が入らないです。
猫背がひどい方は頭の筋肉まで硬くなり頭痛を起こす場合もありますので気をつけましょう。
②背もたれに寄り掛かる
お尻が前にズレてしまい、だらしなく見えてしまう座り方ですね。
坐骨神経が出ている部分を圧迫してしまうので、この姿勢を続けている方は下半身の痺れやだるさを訴えることが多いです。
赤い部分が坐骨神経です。坐骨神経は腰から足にかけて伸びている神経で、なんらかの原因でここが圧迫されるとお尻や太もも、スネや足裏に痺れや痛みが出てきます。
だらしない姿勢で座ると上の写真のように骨盤が後ろに傾きます。すると坐骨神経の出口の部分が圧迫されるため下半身に症状が出やすくなるのです。
③反り腰
女性に多く見られる姿勢です。
一見姿勢が良く見えますが、腰が反り過ぎて腰痛を引き起こす場合があるので要注意です!
お腹の筋肉が弱いと腰の骨が前に倒れてしまいます。
腹筋の下にある内臓も一緒に下垂してしまうので、ぽっこりお腹になったり肥満の原因にもなります。
【反り腰の図】
腰が反り過ぎて腰椎が圧迫されています。腰の神経障害を起こしやすいので、一見姿勢が良い人も注意が必要です!
【正しい姿勢】
腰の骨の間にきちんと隙間がありますね。これが正しい腰の位置です。
正しい座り方をマスターしよう
ポイント①
まず、下腹部(おへその下あたり)を引っ込めてお腹に力を入れます。
腰を反らさずにお腹を引き上げるイメージ
ポイント②
顎を引いて首に力が入らない位置を見つける。
ポイント③
肩を開いて背中が丸まらないようにする。
耳・肩・骨盤が一直線になるように意識しましょう!